1-2.葬儀の種類・流れ

2018.06.15

臨済宗の葬式の特徴。独自のマナーや葬儀の流れについて

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こんにちは。


北海道全域対応、札幌市の葬儀会社「北のお葬式」です。


 


禅宗の流れをくむ仏教宗派の中で、北海道では少数ですが全国では曹洞宗に次ぐ規模を誇る臨済宗。


今回は臨済宗の葬式についてご紹介します。


 


臨済宗の歴史や葬儀の流れ、他の宗派とは少し異なる葬儀マナーについてお話しますね。


臨済宗のイメージ

臨済宗の知識とお葬式の意味

臨済宗は禅宗の流れをくむ五家七宗(ごけしちしゅう)と言われる宗派の一つ。


中国で臨済義玄(りんざいぎげん)が開いた臨済宗を明庵栄西(みょうあんえいさい)が日本へ持ち帰り、鎌倉時代中期に広まったと言われています。


 


禅宗の流れを汲む臨済宗では、修行の中でも座禅を最も重要視しており、自ら悟りを開いて仏に近づいて行くために修行(座禅)を行います。


 


また、臨済宗は宗派が非常に多いことでも知られています。14もの宗派が存在し、その中でも臨済宗妙心寺派は臨済宗の中でも最大派です。


 


臨済宗での葬儀は、故人の魂を浄土へ送り成仏を祈るという意味があります。


禅宗の葬式では故人を仏の弟子とするための「授戒」と、仏の世界に送る「引導」の儀式を中心として葬式次第が進みます。


禅宗の影響を色濃く反映する臨済宗の葬式の特徴とは

禅宗の葬式では、故人を仏の弟子とする「授戒」と、浄土へ送る「引導」の儀式が中心となり、臨済宗の葬式では特に「引導法語」が最も重要視されています。


 


引導法語とは、故人の魂を浄土へ送り届けるために僧侶が説く仏の教えです。


引導法語の最後に「喝(かつ)っ!」と大きな声で一喝することで、言葉に言い表せない教えを故人の魂へ与えます。


 


また、葬儀の後半には鈸(はつ:シンバルに似た法具)や太鼓などの法具を打ち鳴らし、音楽と共に故人の魂を送り出すのも特徴の一つです。


臨済宗の葬式の流れ

臨済宗の葬儀の流れをご紹介します。


臨済宗の葬儀は主に「授戒」「引導」「念誦(ねんじゅ)」の三つの要素で構成されます。


 


①授戒


故人を仏の弟子とするための儀礼です。


・剃髪(ていはつ)

僧侶が剃髪用の剃刀を持ち「剃髪の偈(ていはつのげ)」を唱えます


・懺悔文(さんげもん)

故人の生前の罪を懺悔し、安らかな成仏を祈ります


・三帰戒文(さんきかいもん)

仏・法・僧に帰依(きえ)することを誓います


・三聚浄戒(さんじゅうじょうかい)、十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)

酒水灌頂(しゃすいかんじょう)と呼ばれる清めの儀式です


・血脈授与(けちみゃくじょうじゅ)

香を焚き、血脈(先祖から故人へ仏法を継いできたことを記した系譜)を霊前に安置します


 


②引導、念誦


仏の弟子となった故人を仏の元へ送る儀式です。経典や真言を唱える念誦も行われます。


・入龕諷経(にゅうがんふぎん)、龕前念誦(がんぜんねんじゅ)、起龕諷経(きがんふぎん)

納棺、棺を閉ざす、出棺時に「大悲呪(だいひじゅ)」「回向文(えこうもん)」を唱える儀式です。本来は通夜で行われていましたが、現在では儀式的に葬儀で行われます。


・山頭念誦(さんとうねんじゅ)

鈸(はつ)や太鼓などの法具を鳴らし「往生咒(おうじょうしゅ)」を唱えて故人の成仏を祈ります


・引導法語

僧侶が故人の魂を送り出すための法語を唱えます


 


③焼香、出棺


観音経や大悲心陀羅尼(だいひしんだらに)、楞厳呪(りょうごんしゅ)などが唱えられる中、焼香が行われます。


焼香後は僧侶が「回向文(えこうもん)」を唱え、鈸や太鼓などを鳴らしながら出棺します。


 


臨済宗独自の葬式マナー

臨済宗独自の葬儀マナーをご紹介します。


 


臨済宗の焼香は3回、線香も1本です


臨済宗の焼香は三宝(仏・法・僧)に供養する意味で3回といわれています。心を込めれば1回でも良いとされ、厳密には回数は決められてはいません。


焼香を待っている方が多ければ心を込めて1回をおすすめします。


焼香台の前で一礼し、抹香を親指・中指・人差し指の3本の指でつまみ額の前まで「押しいただき」香炉にくべます。


 


ちなみに、線香をあげる場合は1本だけ立てます。


 


この「一礼、一回、一本」の作法は、心を一つにして故人の冥福を祈るという意味を持っています。


 


正式数珠は「看経(カンキン)数珠」


臨済宗では略式の片手数珠か宗派共通の振分数珠、「看経(カンキン)数珠」という正式数珠が使われます。


 


「看経(カンキン)数珠」は親玉1個と108個の玉を組紐でつないでいるシンプルな形の数珠で、片手数珠の原型と言われています。


「看経(カンキン)数珠」は曹洞宗でも使用されますが、曹洞宗の数珠は金属の輪が通してあるものになります。


 


お参りする際は二重に重ね、親玉が左の手の人差し指の上に来るように手にかけて合掌します。


 


※臨済宗は14の宗派に分かれています。基本マナーはほぼ同じですが、宗派やお寺によっては多少違いがある場合もあるので、心配な方は葬儀への参列前にお寺へ確認してみましょう。


 


 


まとめ

禅宗の特徴を色濃く受け継いだ臨済宗の葬儀では、故人を仏の弟子とする儀式「授戒」と浄土へ導く儀式「引導」が重要視されます。


引導の儀式である引導法話の最後に、大きな声で「喝(かつ)っ!」と一喝し、故人へ仏の教えを与えます。


 


心を一つにして故人の冥福を祈るという意味から「一礼、一回、一本」と言われ、焼香の回数は3回、線香を立てる場合は1本が基本となります。


 


臨済宗は14の宗派に分かれていて、宗派やお寺ごとにマナーや作法が少し異なる場合もあります。気になる方はお寺に確認しておくと安心です。


 


お葬式のご相談からお急ぎのご依頼まで「北のお葬式」にお任せください。


24時間365日いつでも対応いたします。


 


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