1-1.葬儀の準備

2026.02.28

死後の手続きチェックリスト【28項目】亡くなったらやることの流れ

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家族や近親者の死後は、葬儀や役所手続き、加入していた保険の申請や解約手続き、遺産相続など、やるべきことが多くあるため、戸惑う方は多いでしょう。

死後の手続きには期限があり、期日を守らないと、法律違反として罰金などのペナルティが課せられるため注意が必要です。

そこで、死後の手続きや、やることについて、一連の流れや手順をポイントを押さえて分かりやすく解説します。

便利なチェックリストもご用意しましたので、身近方が亡くなってお困りの方をはじめ、終活の一貫として、家族のために生前に準備しておきたい方も、どうぞお役立てください。

死後の手続きとやることの流れ

死後の手続きとやることの流れにおける順序の説明

死後に必要な手続きとやることの流れは、上記のとおりとなっています。8つのステップの順序で、詳しい内容や注意点を後述しますので、よく読んで対応しましょう。

STEP.1 死後の手続きと葬儀の準備|死後すぐ~1週間以内

死後の手続きのステップ1_死後の手続きと葬儀の準備について順序を解説

死後すぐから死後1週間以内にやることについて、手順を踏まえてご紹介します。

①死亡診断書(死体検案書)の受け取り

病院や警察で死亡が確認されたら、まず入手すべき公的書類が「死亡診断書(死体検案書)」です。

死亡診断書(死体検案書)とは、死因や死亡時刻などを医学的に証明するために医師が作成する書類のことをいい、発行人によって名称が異なります。

書類の名称 発行人
死亡診断書 入院や搬送や訪問で死亡を確認した病院の医師
死体検案書 事故や事件や孤独死などにより検死を行った警察医や監察医や法医学者

死亡診断書(死体検案書)は、A3サイズの用紙で死亡届と一体になっており、右側が死亡診断書(死体検案書)、左側が死亡届となっています。

死亡届の役所手続きで必要となるとても大事な書類のため、くれぐれも紛失しないようにご注意ください。

②遺体の搬送と安置

病院や警察などの霊安室はスペースに限りがあるため、故人の遺体は速やかに自宅や葬儀社の安置施設などへ搬送しなければなりません

遺体はストレッチャーに乗せて寝台車で運ぶ必要があるため、一般的に葬儀社へ遺体の搬送を依頼します。

葬儀社は病院や警察から紹介してもらうことも可能ですが、生前に決めておくと、費用面を含めてより良い葬儀社選びができるでしょう。

搬送料は「病院や警察→安置場所→火葬場」の全体の搬送距離が課金対象となり、一般的に15~30km程度まで葬儀社の基本料金に含まれています。

搬送先に関して注意するべきことをご紹介しますので、後悔をしないように覚えておきましょう。

自宅へ搬送する場合

自宅へ搬送する場合は、駐車スペースから部屋までの経路にゆとりが必要です。玄関周りや階段、エレベーター、廊下などを含めて経路のスペースにご注意ください。

遺体は布団へ安置しますが、その前に枕飾りや仏花をお供えします。棺への納棺の作業を踏まえると、少なくとも2~3畳分ぐらいのスペースが必要です。

斎場や葬儀社の安置施設へ搬送する場合

斎場や葬儀社・火葬場などの安置場所は、1泊あたり数千円から数万円と幅広い料金設定です。火葬場は予約制のことが多く、首都圏では混雑すると待機期間が1週間など必要です。

安置施設へ預ける際は、葬儀までの間に亡くなった方と対面できるかどうか、可能な場合は時間などの利用条件も確認しておきましょう。

葬儀の準備

亡くなった方の遺体を安置したら、喪主を決定し、葬儀社とどのようなお葬式を行うか詳細について打合せを行い、葬儀の準備を開始します。

葬儀には、一般的に次の4つの葬儀プランがあるため、希望する葬儀形式に関して、事前に見積を取得しましょう。

  • 一般葬:お通夜と葬儀・告別式の2日間で執り行う昔ながらの参列者を集う葬儀
  • 家族葬:家族や親族のみなど一般的に30名未満の少人数で執り行う葬儀
  • 一日葬:お通夜を省略して1日だけで執り行う葬儀
  • 直葬・火葬式:宗教的儀式やセレモニーを省いた火葬のみのお葬式

葬儀の日程は、葬儀社へ斎場や火葬場の予約状況を確認のうえ、お付き合いのある菩提寺のスケジュールと調整して決定します。

葬儀では、供花の手配や、遺影写真や喪服などの身支度と、次のような持ち物の準備が必要になるため、不明点は葬儀社へ確認しながら用意しましょう。

  • 数珠(仏式の場合)
  • 袱紗で包んだお布施
  • ハンカチ(白もしくは黒の無地)
  • ティッシュ
  • 財布
  • 携帯電話
  • フォーマルバッグ(女性は必須)

④死亡届の提出と火葬可証の受け取り

葬儀社では、死亡届の提出や火葬許可証の受け取り手続きを代行している場合があるため、次の3つの手続きに関しては、代行可能かどうか確認することをおすすめします。

  • 死亡診断書の複写コピーと提出
  • 死亡届の提出
  • 火葬許可証の受け取り

自分で手続きする場合、死後、最初にやるべき役所手続きが死亡届の提出です。次の所在地を管轄する役所で手続きを行います。

  • 死亡した場所
  • 届出人(親族または同居者)の所在地
  • 故人の本籍がある場所

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内(国外は3ヶ月以内)に手続きをしなければなりません。
参考:死亡届(法務省)

遅延すると法律違反となり、5万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、必ず期限を守りましょう。

なお、死亡診断書は保険金の受け取りや、さまざまな手続きで必要になるため、提出する前に5~10枚程度、複写コピーをしておくことがおすすめです。

死後に遺体を火葬するには、火葬許可証が必要となり、火葬許可証を入手するには、死亡届と火葬許可申請書の2つの書類提出の手続きが必要となります。

火葬後の遺骨を納骨するには、墓地へ埋葬許可書を提出する必要があり、多くの地域では、火葬許可書と埋葬許可書が兼用されています。

書類の紛失を防ぐ目的で、火葬後は骨箱の中へ埋葬許可書を保管していることが多いため、埋葬許可書が見当たらない場合は、骨箱の中を確認し、納骨の手続き時に提出してください。

⑤訃報連絡・葬儀案内

葬儀の日程が決まったら、速やかに親族をはじめ、亡くなった方の親しい友人・知人や勤務先、町内会などへ次の事項について訃報連絡を行います。

訃報連絡は電話のほか、近年はメールやLINEなどで行う方も増えていますが、いずれも故人との「続柄」を明確に伝えることがポイントです。

また、最近は参列人数が限られた家族葬などの小さなお葬式が増えているため、次の例文を参考に訃報連絡を行うと良いでしょう。

葬儀へ列席いただきたい場合の例文

〇〇〇〇(亡くなった方の氏名)の〇〇(続柄) 〇〇〇〇と申します
かねてより療養中だった〇〇(続柄)が
〇〇日に〇歳で永眠いたしました
ここに生前のご厚誼を深謝し謹んで通知申し上げます
通夜および葬儀告別式については家族葬(〇〇宗)にて行います

【通夜】〇月〇日(月)〇時〜
【葬儀告別式】〇月〇日(〇)〇時〜〇時
【斎場】〇〇斎場(住所:〇〇市〇〇町〇-〇-〇/電話:〇〇-〇〇-〇〇)
【喪主】〇〇〇〇(続柄)

ご列席の可否につきましては私までご連絡いただければ幸いです
〇〇〇〇 連絡先:〇〇-〇〇-〇〇

葬儀への参列と香典辞退をする場合の例文

〇〇〇〇(亡くなった方の氏名)の〇〇(続柄) 〇〇〇〇と申します
かねてより療養中だった〇〇(続柄)が
〇〇日に〇歳で永眠いたしました
ここに生前のご厚誼を深謝し謹んで通知申し上げます
葬儀は近親者のみで執り行います
誠に勝手ながら故人の遺志により香典は辞退しておりますため
どうぞご容赦賜りますようお願い申し上げます

※供花や供物、弔電なども辞退したい場合は、『誠に勝手ながら故人の遺志により ご香典ならびに供花・供物・弔電の儀も固くご辞退申し上げます』と明確に記載しましょう。

STEP.2 葬儀後のお礼と費用の精算|葬儀後すぐ~1週間以内

死後の手続きのステップ2_葬儀後のお礼と費用の清算の順序について解説

葬儀が終わってから、1週間以内にやることについて、手順を踏まえてご紹介します。

⑥葬儀でお世話になった方への挨拶

葬儀で世話役やお手伝いをしてもらった方へは、葬儀後すぐにお礼を伝えるのが基本マナーです。

お礼は手ぶらでも構いませんが、地域性や遺族の考え方によっても異なり、次のようなお礼の方法もあります。

  • 葬儀でポチ袋へお金を包んで渡す:1,000〜3万円程度
  • 葬儀後にお菓子などの手土産を渡す:1,000〜3,000円程度

⑦病院や葬儀社への費用の支払い

葬儀後は期限を守って、速やかに病院や葬儀社への支払いを行いましょう。ただし、本人が亡くなったことを認知すると、銀行は財産を保護するために預金口座を凍結します。

預金を引き出せない場合は、『相続預金払戻し制度』を利用することで、次の計算式に基づいて、相続前でも1金融機関につき最大150万円まで引き出しが可能です。

出典:相続に関するルールが大きく変わります(法務省)

相続人が単独で払い戻しできる金額=相続開始時の預金額×1/3×相続人の法定相続分

ただし、例外となる事例や、遺産放棄ができなくなるなどの注意点もあるため、事前に制度の内容をよく確認する必要があります。

⑧亡くなった方が生前にお世話になった方への挨拶

亡くなった方の勤務先や入院・介護施設などでお世話になった方へは、生前にお世話になったことに対して感謝の気持ちを伝えましょう。

葬儀をしない場合でも、きちんとお礼を伝えてから、荷物の片付けや必要な手続きについて申し出て、スムーズに対処するのがマナーです。

遠方の場合や、外出が難しい事情がある場合などは、手紙やはがきで挨拶状を送る方法もあるため、故人に代わってきちんとお礼を伝えます。

STEP.3 死後の行政手続き┃死後すぐ〜死後10日以内・14日以内

死後の手続きのステップ3_死後の行政手続きについて順序を解説

死後は次のような公的手続きが必要となり、役所によって、「おくやみ窓口」「おくやみコーナー」などの専用窓口で個別に手続き内容を相談できるため、事前に確認しましょう。

必要な手続きは、亡くなった方が加入している保険や年金の種類によって異なり、相談窓口を利用する際は、一般的に事前予約が必要です。

地域によっては、次のようなインターネットによるナビゲーションシステムを提供している場合もあるため、死後の手続きを行う際は、自治体のホームページを調べてみましょう。

⑨年金受給の停止

亡くなった方が年金を受給していた場合、国民年金は死亡日から14日以内、厚生年金は死亡日から10日以内に年金事務所または年金相談センターで手続きをしなければなりません。

ただし、原則として、日本年金機構にマイナンバーを登録していれば、手続きは不要です。

また、障害基礎年金、遺族基礎年金のみを受給していた場合の死亡届の手続きは、役所の国民年金窓口でも構いません。
出典:年金を受けている方が亡くなったとき(日本年金機構)

亡くなった翌日以後に支給された年金を受け取ると不正受給となり、返還請求の連絡に従って必ず返金しなければならないためご注意ください。

⑩健康保険の手続き

亡くなった方の加入する健康保険が「国民健康保険」「後期高齢者医療制度(75歳以上)」だった場合、故人の住まいを管轄する役所のホームページを確認しましょう。

手続きが必要な地域では、死亡した日から14日以内に「国民健康保険資格喪失届」を提出してください。

多くの地域では、死亡届の提出によって資格喪失となるため、国民健康保険資格喪失届の手続きは不要ですが、保険証の返還が必要な場合があります。

その際は、役所へ直接提出するか、郵送を希望する場合は事前に確認のうえ、追跡可能な簡易書留やレターパックで送ると良いでしょう。

また、亡くなった方が世帯主で、同一世帯の人がいる場合は、「国民健康保険異動届出書」によって、加入者全員の保険証の変更手続きが必要です。

故人が社会保険に加入していた場合は、勤務先を介して手続きをしてもらいますが、死亡日の翌日から5日以内という決まりがあるため、速やかに勤務先へ依頼してください。

⑪住民票の手続き

亡くなった方が世帯主で、同一世帯に配偶者や子どもなどの15歳以上が2人以上いる場合は、死亡から14日以内に「世帯主変更届」により世帯主を変更します。

遅延すると、5万円以下の過料が科せられてしまうため、忘れずに手続きを行いましょう。
出典:住民基本台帳法(e-GOV法令検索)

なお、単身世帯で同居人が他にいない場合や、配偶者や子どもなど、明らかに1人しかいない場合は手続きが不要です。

⑫介護保険の資格喪失手続き

亡くなった方が「要介護・要支援認定」を受けていた場合は、亡くなった方の住まいを管轄する役所のホームページを確認しましょう。

死亡届の提出により手続きが不要な場合も多くありますが、手続きが必要な地域では、死亡した日から14日以内に「介護保険資格喪失届」の提出が必要です。

電話連絡で済む場合や、保険者証の返還が不要な場合もあるため、役所へ確認するのが最良です。手続きをする場合は、次の書類を提出してください。

  • 介護保険資格喪失届出
  • 故人の介護保険被保険者証

⑬国民年金の死亡一時金請求

故人が老齢基礎年金・障害基礎年金を受け取らず、国民年金の第1号被保険者として死亡の前日までに規定の保険料を納めていれば、遺族が死亡一時金を受け取れます。

期限は死亡日の翌日から2年で、生計を同じくしていた遺族のうち、次の優先順位です。

  • 1位:配偶者
  • 2位:子供
  • 3位:父母
  • 4位:孫
  • 5位:祖父母
  • 6位:兄弟姉妹

手続きは、故人の住まいの役所、もしくは年金事務所や年金相談センターへ確認のうえ、必要書類を提出します。

死亡一時金の金額は、納付金額に応じて12~32万円となっており、付加保険料を納めた月数が36月以上あれば8,500円が加算されます。(2026年2月時点)

出典:死亡一時金(日本年金機構)

ただし、遺族が遺族基礎年金の支給を受ける場合は対象外となり、寡婦年金とどちらか一方を選択しなければならないなど、条件があるため、事前に確認して手続きしましょう。

⑭遺族年金の請求

亡くなった方の加入している年金の状況や条件によっては、申請手続きによって遺族年金を受給できる可能性があります。
出典:遺族年金(日本年金機構)

遺族年金とは、年金に加入している故人によって、生計を維持されていた遺族が受け取れる年金のことをいいます。

遺族基礎年金なら役所、遺族厚生年金なら年金事務所または年金相談センターで手続きを行いますが、受給には条件を伴うため、あらかじめ確認しましょう。

⑮亡くなった方の未支給年金の請求

もし故人が受け取っていない年金があれば、死亡から5年以内に請求手続きをすることで、生計を共にしていた3親等以内の家族・親族が代わって受給できます。

出典:死亡した方の未払い年金を受け取ることのできる遺族がいるとき(日本年金機構)

国民年金なら住所地の役所、厚生年金なら年金事務所や年金相談センターへ、必要書類を確認のうえ提出します。

⑯亡くなった方の所得税の準確定申告・納税

1月1日から死亡した日までに確定した所得税は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に申告・納税をしなければなりません。

主に、故人に事業所得や不動産所得があった場合や、2,000万円を超える給与所得があった場合、公的年金等による収入が400万円を超える場合などが対象です。

手続き方法は、亡くなった方の住まいを管轄する税務署へ「準確定申告書の付表」を添えて「準確定申告書」を提出します。
出典:納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)

STEP.4 四十九日法要・納骨式の準備┃葬儀後すぐ〜四十九日法要の2週間前まで

死後の手続きのステップ4_四十九日法要と納骨式の準備の順序の解説

葬儀後は、四十九日法要や納骨式に向けて準備するべきことがあるため、スムーズに進める手順について解説します。

⑰本位牌・仏壇の準備

葬儀で使用した白木位牌は、四十九日法要で本位牌へ魂を入れ替え、仏壇へ置いて供養するため、事前に本位牌や仏壇を購入して準備しておきましょう。

近年はインテリアに適したデザインを重視したタイプが人気を集めていますが、本位牌や仏壇は種類が豊富にあるため、宗派に合わせて必要な仏具と一緒に揃えます。

  • 1位:20~30万円 14.0%
  • 2位:30~40万円 13.4%
  • 3位:40~50万円 12.0%
  • 4位:10~20万円 11.4%

仏壇の相場価格は10〜50万円が約49%を占めており、サイズや原産国、材質や造りなどによって価格が異なるため、失敗や後悔を防ぐためには仏壇店で現物を確認することが大切です。

出典:供養と仏壇に関する実態調査(2024年)(全日本宗教用具協同組合)

ただし、浄土真宗においては『霊が位牌に宿る』という教義がないため、原則として位牌を用いず、過去帳や法名軸を用います。

さらに、魂入れではなく『入仏式(建碑式)』などを行うため、ご自身の宗派のしきたりについては、事前に確認しておきましょう。

⑱四十九日法要の準備

四十九日法要は、お寺や斎場、霊園の納骨施設やホテルなど、さまざまな場所で行われます。事前に日程と場所を決めて、人数に合わせて食事の用意なども行いましょう。

喪服などの服装や、数珠・ハンカチなどの持ち物の準備も忘れないようにします。必要品は施設によって異なるため、事前に確認して次のような持ち物を用意してください。

  • 白木位牌:風呂敷や袱紗で包む
  • 本位牌:購入時の箱に入れたままで問題ない
  • 遺骨:風呂敷や布で包むか丈夫で安定したバッグに入れて持ち歩く
  • 遺影写真:基本的には不要(持参する場合は風呂敷で包む)
  • 仏花・果物や菓子などの供物:法要施設へ確認して必要なら持参する
  • 引き物:持ち帰り用の紙袋も用意する
  • お布施:袱紗に入れて持参する

⑲納骨式の準備

すでにお墓があり、準備が間に合うようであれば、四十九日法要の際に納骨式を行う場合もあります。必ずしも四十九日法要の際に納骨をしなければいけないわけではないため、準備が間に合わない場合や、気持ちの整理がつかない場合などは、納骨の時期を延ばしても問題ありません。

お墓には種類があり、昔ながらの墓石を建立するお墓のほか、近年は納骨堂や樹木葬など、お寺に遺骨の管理や供養をしてもらう永代供養墓が人気となっています。

納骨に際しては、事前に墓地の管理事務所へ問い合わせて、必要な手続きと準備品を確認のうえ、お墓の掃除や仏花・線香・供物などを準備しましょう。

⑳香典返しの手配

葬儀で香典をもらい、当日返しをしておらず後返しをする場合や、高額な香典をいただいた場合は、四十九日法要を終えたタイミングで到着するように香典返しを贈りましょう。

香典返しの相場金額は地域によって異なり、たとえば、北海道では1,000〜2,000円程度ですが、全国的には香典の1/3〜1/2の半返しが多い傾向にあります。

ほかの地域に住む親族や香典をくれた方へも失礼のないよう、後返しは無事に四十九日法要を終えた報告の挨拶状を添えて贈りましょう。

STEP.5 遺品整理・形見分け┃葬儀後なるべく早めに

死後の手続きのステップ5_遺品整理と形見分けの順序について解説

葬儀後はなるべく早めに遺品整理を行うことで気持ちの整理がつきやすくなり、故人に関する必要手続きの洗い出しや、形見分けと遺産相続がスムーズに行えるようになります

㉑遺品整理

分類 品目
遺言と遺志 遺言書・エンディングノート・遺書
家財 現金・通帳・印鑑・有価証券・保険証券・契約書類
貴重品 貴金属・アクセサリー・骨董品・絵画・毛皮や着物・ブランド品・パソコン・スマートフォン
思い出の品 アルバム・写真・故人の愛用品
リサイクル品 車・家具・家電・本・コレクション類
処分品 寝具・食品・下着・靴・生活用品など
保留品 衣類など処分に迷う物

遺品整理では、上記のように亡くなった方の品物を分類して不用品を処分することで、気持ちを整理しながら片付けを速やかに進めることができます。

賃貸住宅で早期に引き渡しをしたい場合や、孤独死によって特殊清掃が必要な場合は、専門の遺品整理業者もあるため、事前に見積取得して検討しましょう。

ただし、遺品整理をする際は、親族トラブルにならないよう、あらかじめ相続人全員に声をかけて承諾を得てから着手することが大切です。

㉒形見分け

形見分けは、後々トラブルにならないように、相続人全員で品物を選定し、誰に何を渡すのかをよく話し合うことが大切です。次のようなポイントにも注意しましょう。

  • 目上の人には形見分けをしない
  • 高価な品物は相続税の対象になる場合がある
  • 車やペットなどは名義変更が必要
  • 形見分けの品物は包装をしない

形見分けに際しては、事前に買い取り価格を査定したり、誰に何を形見分けしたかを記録に残しておくことも大切です。

STEP.6 死後の各種手続き┃葬儀後なるべく早めに

死後の手続きのステップ6_死後の各種手続きについて基本的な内容を解説

遺品整理によって、亡くなった方に関する契約書類や各種カードなどを発見したら、速やかに手続きを行いましょう。

㉓亡くなった方の契約における各種手続き

亡くなった方の名義などの次のような事項に関しては、不正利用などのトラブルに巻き込まれないためにも、速やかに解約や名義変更などの手続きを行いましょう。

  • クレジットカードの解約手続き
  • パスポート返納手続き
  • スマートフォンの解約手続き
  • サブスクリプションサービスの解約

クレジットカードの解約手続き

亡くなった方の名義のクレジットカードは、家族が引き継ぐことは不可能なため、死後は速やかに裏面に記載されているカード会社の窓口へ連絡をして解約手続きを行ってください。

未払金になっている債務があれば、相続人に支払い義務があるため、カード会社の案内に従って精算しなければなりません。

クレジットカードを解約すると、家族カードやETCカードも使えなくなるため、必要な場合は本人名義で新規契約を行いましょう。

ただし、ANAやJALのマイルは相続対象となっているほか、クレジットカードは旅行中の死亡に適応した傷害死亡保険などが付帯されている場合があります。

あらかじめサービス内容や利用規約を確認して、必要であれば手続きを行いましょう。

パスポートの返納手続き

亡くなった方のパスポートについては、旅券法第18条により、「旅券の名義人が死亡したら効力を失う」と定められています。

出典:旅券法(e-GOV法令検索)

故人のパスポートを発見したら、次の書類を用意のうえ、最寄りのパスポートセンターなど、市区町村が定める窓口へ返納手続きを行いましょう。

  • 返納届
  • 故人のパスポート
  • 亡くなったことを証明する書類(死亡診断書のコピー、住民票の除票など)
  • 届出人の本人確認書類

手続き後のパスポートは、希望すれば返却してもらえるため、思い出の遺品として手元へ残しておいても問題ありません。

有効期間の切れたパスポートについては、法的な返納義務はありません。ただし、悪用防止対策として返納手続きをしておくことで安心感があるでしょう。

スマートフォンの解約手続き

故人が使用していたスマートフォンは、事前に必要書類を確認のうえ、携帯キャリア会社の直営店で解約手続きを行います。一般的には次のような書類が必要です。

  • スマートフォンのUIMカード・SIMカードなど
  • 亡くなったことを証明する書類(死亡診断書のコピー・住民票の除票など)
  • 手続きする人の本人確認書類

手続き費用は、契約を引き継ぐ場合を含めて基本的には無料ですが、年間契約の途中解約や未払いの料金があれば精算する必要があり、ポイントは失効となります。

スマートフォンを解約する際は、事前にメールやアプリ、ブックマークなどを確認して、利用サービスやSNSの解約、退会手続きを済ませておきましょう。

なお、スマートフォンにロックがかけられている場合、基本的に携帯キャリア会社ではパスワードの解析に対応していないため注意しましょう。

ただし、iPhoneやiPadなどのApple製品やiCloudの場合は、亡くなった家族のアカウントへアクセスしたり、保存データを削除する方法などがあります。
出典:亡くなったご家族のApple Accountへのアクセスを申請する方法(Apple社公式サイト)

サブスクリプションサービスの解約

亡くなった方が月額課金や定額制で利用するサブスクリプションサービスを利用していたら、速やかに解約手続きを行いましょう。

サブスクは、映画やドラマなどの動画配信や音楽配信のサービスをはじめ、本・車・食品配達・ホテル・旅行、ソフトウェア、習い事や趣味に至るまで豊富にあります。

スマートフォンやタブレットやパソコンなどの端末を処分しても、サービスは課金対象のまま残り続けてしまう可能性があるため、必ずチェックして解約手続きを行ってください。

STEP.7 遺産相続と相続税の申告・登記手続き┃葬儀後なるべく早めに

死後の手続きのステップ7_遺産相続と相続税の申告・登記手続きの順序について解説

家族などの被相続人の死後は、相続税や相続登記に関する手続きも必要です。納付期限を厳守しないとペナルティが科せられるため、必ず期日を守って手続きしましょう。

㉔相続税の申告・納税

遺産相続による相続税は、故人が死亡したこと(相続の開始があったこと)を知った日の翌日から10ヶ月以内に最寄りの金融機関、または所轄税務署へ支払う義務があります。
出典:相続税の申告と納税(国税庁)

脱税行為のような違反をすると、10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、または併科が科せられる可能性があるため、必ず手続きしましょう。

基礎控除金額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

相続税には基礎控除額があり、計算式は上記のようになっており、相続税の税率は次のとおりです。

法定相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

参考:相続税の税率(国税庁)

相続税の申告が必要かどうか不明な場合は、以下のシミュレーターでチェックしてみるのがおすすめです。
参考:国税庁 相続税の申告要否判定コーナー(国税庁課税部資産課税課)

㉕固定資産税の納税

固定資産税は、毎年1月1日に所有者に課税され、本人の死後は、相続人に納税義務を承継される仕組みとなっています。

滞納すると、土地や家屋などが差し押さえられることになるため、亡くなった方の不動産を相続したら、必ず納付手続きをしましょう。

固定資産税は地方税に属し、土地や家屋などの固定資産が所在する地域の自治体へ納付します。
出典:固定資産税(総務省)

㉖不動産の相続登記や名義変更

故人の土地や建物を相続したら、3年以内に相続登記をしなければなりません。登記をしないと、10万円以下の過料の適用対象となるため、必ず登記手続きを行いましょう。

出典:不動産を相続した方へ ~相続登記・遺産分割を進めましょう~(総務省)

相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局へ必要書類を提出して申請手続きを行います。

遺言書に基づく相続や、法定相続分、遺産分割調停・審判による相続では、必要書類が若干変更となるため、事前に必要書類を確認してください。

STEP.8 葬祭費・埋葬料の請求や生命保険金の受け取り┃葬儀後落ち着いてから

死後の手続きのステップ8_葬祭費・埋葬料の請求や生命保険金の受け取りの順序を解説

葬儀を終えて落ち着いたら、もらえるお金についてもしっかりと手続きをして、損をしないようにしましょう。

㉗葬祭費・埋葬料の請求

亡くなった方の加入している健康保険の種類に応じて、葬祭費や埋葬料といった葬儀代等の補助金が支給される制度があります。

期限は健康保険の種類によって異なり、埋葬料は扶養家族が亡くなった場合も対象となるため、欠かさずに手続きを行いましょう。

名称  加入保険 支給金額
葬祭費 国民健康保険・後期高齢者医療制度 地域によって3~7万円
埋葬料(家族埋葬料) 国民健康保険以外の健康保険 上限5万円

手続き先は、故人の住まいを管轄する役所、または故人の勤務先の健康保険組合または社会保険事務所となります。

㉘生命保険金の受け取り

亡くなった方が「被保険者」の生命保険は、受取人が保険金を受け取ることができるため、保険金の請求手続きを行いましょう。

必要書類は生命保険会社によって異なるため、事前に生命保険会社へ連絡のうえ、必要書類を準備します。

保険金は、保険法に則って、権利発生時の翌日から3年間行わなかった場合、時効により消滅すると定められているため、忘れないよう早めに手続きしてください。
出典:保険法(e-GOV法令検索)

死後の手続きチェックリストPDF【全28項目】

死後の手続きや死後にやることの確認に役立つ「死後の手続きチェックリスト」の紹介

死後の手続きに役立つチェックリストをご用意しましたので、万一の際は工程を確認しながら、漏れのないように手続きや必要事項を進めましょう。

↓ダウンロードはこちらをクリック↓
死後の手続きチェックリスト【全28項目】

葬儀や葬儀後の流れは、地域によっても異なるため、もし不明点がある場合は、実際に葬儀を依頼する葬儀社へ相談して、疑問や悩みを解消してください。

死後の手続きについてよくある質問

亡くなった方の手続きについて、よくある質問をご紹介しますので、気になる項目があればチェックして、ぜひ参考になさってください。

死後の手続きを代行してもらうにはどうしたらいい?

自分ではどうにもならず、相談や代行を希望する場合は、次のような専門家へ相談や依頼をすることができます。

  • 葬儀社:葬儀に必要な手続き
  • 行政書士:相続や行政手続き全般
  • 司法書士:不動産に関する手続き
  • 税理士:相続税に関する相談や手続き
  • 弁護士:親族トラブルなどの相談

まずは、問題事項をきちんと整理して、箇条書きのメモを手元に用意してから、無料相談を利用して電話で相談してみるとよいでしょう。

依頼する際は、後々トラブルにならないように、必ず事前に見積を取得のうえ、予算をきちんと把握してください。

ここまで

死後の遺産相続はどうやるの?

  1. 遺言書の有無の確認:自筆証書遺言や秘密証書遺言は事前に検認が必須
  2. 相続人調査:民法では法定相続人と法定相続分や最低限もらえる遺留分が定められている
  3. 相続財産の調査:預貯金・不動産・車・貴金属などプラスの財産に加え、借金・ローンなどマイナスの財産も相続財産となる
  4. 遺産分割協議の話し合い:相続人全員による遺産相続協議書を作成する
  5. 相続手続きと相続税の申告・相続登記:亡くなったことを知った翌日から10ヶ月以内に申告(相続登記は3年以内)

遺産相続の流れは上記のとおりで、基本的には遺言書に則って相続します。遺言書がない場合、財産は相続人全員で遺産分割協議を行って決めなければなりません。
出典:相続人の範囲と法定相続分(国税庁)

遺言書には種類があり、自宅で保管された自筆証書遺言や秘密証書遺言は、事前に裁判所での検認が必要なため注意しましょう。
出典:遺言書の検認(裁判所)

亡くなった人に借金やローンがある場合の相続手続きはどうなるの?

故人に借金などの負債があってプラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合などは、3ヶ月以内に故人の住所地を管轄する家庭裁判所へ申請手続きすることで相続放棄可能です。

ただし、相続放棄をする際は、預貯金の引き出しや高額療養費の還付金の請求などを含めて、一切の財産相続ができないため注意しましょう。

借金や債務が不明な場合や、一部のみの財産を相続したい場合は、相続人全員が共同で申述すれば、限定承認によってプラスの範囲内で財産を引き継ぐこともできます。

ただし、不動産や株式などの財産がある場合、譲渡所得税が生じる可能性があるため気をつけましょう。

死後の手続きでマイナンバーや免許証の手続きはどうしたらいい?

死後の手続きで迷いやすいマイナンバーや免許証の対処方法は、次のとおりとなっています。

マイナンバーカード

マイナンバーカードは、死亡後の手続きでは提示を求められることがあるため、すぐに処分せず、しばらく大切に保管しましょう。

返納手続きは不要なため、一連の手続きが完了したら、個人情報を悪用されないよう、ハサミで切り刻んでから適切に処分してください。

もし自分で捨てることに抵抗がある場合は、手続きをして自治体の役所で引き取ってもらうことが可能です。

運転免許証

運転免許証は、基本的に返納手続きが不要です。安全のためにハサミで切り刻んでから適切に処分しましょう。
出典:亡くなられた方の運転免許証について(警視庁)

運転免許証更新連絡書等の通知を停止したい場合には、必要書類を確認のうえ、運転免許センターや警察署で手続きを行ってください。

まとめ:死後の手続きは『死後の手続きチェックリスト【全28項目】』を利用して漏れなくスムーズに行いましょう

死後の手続きチェックリストを活用して漏れなく死後にやることを進めている姿

死後の手続きややることについて解説し、万一の際に役立つ『死後の手続きチェックリスト』をご紹介しましたが、まとめると次のとおりです。

  • 死後の手続きとやることは、大きく分類すると8つある。①死後の手続きと葬儀の準備 ②葬儀後のお礼と費用の精算 ③亡くなった方に関する行政手続き ④四十九日法要・納骨式の準備 ⑤遺品整理・形見分け ⑥亡くなった方に関する各種手続き ⑦遺産相続と相続税の申告・登記手続き ⑧葬祭費・埋葬料の請求
  • 死後すぐに必要な手続き(死亡届の提出・火葬許可証の取得・死亡診断書のコピー)は、葬儀社に代行してもらえるか確認するとよい。葬儀後に必要な手続きは、期限に注意して速やかに対応する。
  • 家族や親族など身近な方が亡くなったら、『死後の手続きチェックリスト【全28項目】』で確認しながら進めると、漏れを防いでスムーズに進められる。

北のお葬式では、北海道一円の葬儀を承っており、葬儀後も充実したサービスをご用意し、アフターフォローや地域の皆様のお手伝いを行っております。

アフターフォローでは、死後の手続きや四十九日法要、仏壇やお墓の準備、遺品整理や不動産に関するお悩みなど、ご相談は無料で承っていますので、お困りの際はどうぞお気軽にお問い合せください。

この記事を書いた人

葬祭ディレクター塩谷 未来

私は、『笑顔』で送る葬儀を心がけております。葬儀を、哀しい思い出として終わってほしくありません。大好きだった、大切だった人の最期は涙だけでなく、感謝の気持ちを伝え、『ありがとう、いってらっしゃい』という気持ちで送り出せる葬儀にしたいのです。
時には、私自身もご家族と同じように涙を流すこともあります。でも、その方と過ごしてきた日々には、明るく素敵な思い出も沢山あったのだと思います。その思い出を、最期こそ楽しくて笑いあった日々として思い出していただきたいのです。2日間という短い間ですが、最期のお別れを塩谷という担当者でよかったと思っていただける葬儀になるよう努めてまいります。

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