1-3.マナー・作法【喪主・遺族】

2025.04.30

お葬式の髪型4つのポイント!長さで選ぶ女性におすすめのヘアスタイル

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お葬式は、故人と最後のお別れをする大切な儀式です。遺族や親族だけでなく、参列者も身だしなみを整え、髪型にも配慮する必要があります。

そこで本記事では、お葬式でマナー違反とならない髪型のポイントを分かりやすくご紹介します。

女性の場合は、髪の長さに合わせた適切なヘアスタイルがありますので、ロングやショートなど、長さ別のおすすめスタイルを紹介し、手軽にアレンジできるヘアアクセサリーもあわせてお伝えします。

また、女の子向けの髪型など、お葬式のヘアスタイルについてよくある疑問にもお答えしますので、ぜひ参考にしてください。

お葬式・葬儀の髪型のマナーとは?

お葬式の髪型のマナー

故人に関係する方が集うお葬式では、自分が恥ずかしい思いをしないためだけではなく、周囲の方に不快な思いを与えないことも大切なマナーです。

葬儀はお洒落をする場ではなく、故人を偲んで弔う大切な儀式であり、遺族は参列者を招き、参列者は遺族へお悔やみを伝え、お互いに敬意を払わなくてはなりません。

お葬式の髪型のマナーで最も大事なことは、誰から見ても清楚さを感じられることです。

お葬式後も、喪主や参列者とのお付き合いが続くことを考慮し、誰から見ても違和感のない、常識のあるヘアスタイルに整えましょう。

お葬式・葬儀のヘアスタイルで女性が押さえるべき4つのポイント

お葬式の髪型のポイント

お葬式のヘアスタイルで女性が押さえるべきポイントは4つあります。マナー違反にならないよう、ぜひ確認しておきましょう。

  1. 髪型は乱れにくい地味なヘアスタイルにする
  2. 髪色は黒や自然のままが基本で金髪や色付きのヘアカラーはNG
  3. 整髪料は無香料タイプを選んで過剰に使用しない
  4. 女性の髪型はヘアアクセサリーで簡単にアレンジしやすい

①髪型は乱れにくい地味なヘアスタイルにする

お葬式のヘアスタイル

お葬式の髪型は、お洒落を意識するのではなく、乱れにくく落ち着いた地味なヘアスタイルにします。

お通夜や葬儀・告別式では、お辞儀や顔を下に向けてうつむくシーンが多くありますが、その都度、髪に触れて直さなければいけないような髪型は避けましょう。

遺族や親族、ほかの参列者など、周囲の人が見ても違和感がなく、故人の供養に集中できる髪型を心がけましょう。

②髪色は黒や自然のままが基本で金髪や色付きのヘアカラーはNG

ヘアカラー

お葬式には、黒や自然な髪色で参列するが基本的なマナーです。地毛が白髪や茶髪の方はそのままでも問題ありませんが、金髪や目立つヘアカラーはNGです。ただし、暗めのダークブラウンは許容範囲とされています。

内側だけのインナーカラーや毛先だけのカラーであっても、通夜・葬儀・告別式といった場では、黒髪に戻せるスプレーなどを使って、一時的に落ち着いた色に整えることをおすすめします。

特に遺族の立場にある方は、葬儀後も弔問客の訪問があるほか、四十九日までの忌中期間を慎ましく過ごすことが求められるため、しばらくのあいだは黒髪に整えておくのが望ましいでしょう。

③整髪料は無香料タイプを選んで過剰に使用しない

整髪料は無香料

お葬式は密室の式場で行うため、香りにも気を配りましょう。自分が好きな香りでも、周囲の方は不快に感じる可能性もあるため、整髪料は無香料タイプを使用すると良いでしょう。

髪型を整える際は、ワックスやジェル、オイルやスプレーなどの整髪料を少量のみ使用して、ウェット感や過剰なツヤ出しの目的で利用するのは避けてください

整髪料を多く使用せずに、まとまりのある美しい髪型に整えるにはコツがあります。髪の長さで選べる簡単なヘアスタイルを後述しますので、ぜひご覧ください。

④女性の髪型はヘアアクセサリーで簡単にアレンジしやすい

ヘアアクセサリー

お葬式ではヘアアクセサリーを活用することで理想的な髪型を作りやすく、簡単にセットアップやアレンジをしやすいためおすすめです。

基本的に黒色でシンプルなヘアアクセサリーなら問題なく、女性らしいリボンも使用できるため、とくにロングヘア・セミロングなど長い髪の方は検討すると良いでしょう。

葬儀のヘアスタイル作りでおすすめのヘアアクセサリーについては、次章にてご紹介しますので、ぜひご覧になり参考になさってください。

お葬式・葬儀で簡単に髪型をアレンジできるおすすめのヘアアクセサリー

ヘアアクセサリー

お葬式ではヘアアクセサリーを活用すると、不器用な方でも簡単に髪型をアレンジできるため、葬儀でも失礼にあたらない次のようなアイテムを利用することをおすすめします。

ヘアゴム

ヘアゴム

髪をゴムで結ぶ際は、黒色を使用するのが最良の方法です。スパイラル型のスプリングゴムやタオル地のパイルゴムなどは避けて、プレーンタイプのリングゴムを使用しましょう。

急なお通夜で用意できない場合は、紺色や暗い茶色でも構いませんが、黒髪に対して色付きのゴムは目立ちます。とくに遺族や親族側の方はマナーをしっかり守る必要があるため、黒いゴムを使用するようにしましょう。

ヘアピン

ヘアピン

ヘアピンにはさまざまな種類があります。一般的なアメリカピン(アメピン)や、お団子ヘアに最適なUピンは、黒色であれば問題なく使用できます。

ただし、パッチンピンはカジュアルな印象を与えるため、耳の後ろなど目立たない場所に使うにとどめ、額で前髪を留めるような使い方は避けましょう。

シニヨンネット・シニヨンカバー

シニヨンカバー

お団子結びした髪を包んで固定できるシニヨンネットは、髪を包んで乱れにくくできるためおすすめです。光沢やツヤのないマットな質感の黒色のものを選びましょう。女性らしいリボンの装飾が付いたタイプも販売されています。

すっぽりと髪に被せるシニヨンカバーを使用することで、お団子ヘアに不慣れな方でも、毛先までしっかりとフォールドできます。

リボン

リボン

お葬式では黒いリボンを使用しても問題ありませんが、ほどけたり、型崩れしたりしないためには、リボンが付いたシニヨンカバーやバレッタなどのアクセサリーを選ぶことをおすすめします。

バレッタ

バレッタ

黒いリボンの装飾が付いたバレッタは、一つ結びの髪型にも簡単に装着できて、女性らしいヘアスタイルに仕上げることができます。

なお、お葬式は真珠(パール)のアクセサリーが定番ですが、身に付けて良いのはネックレスとイヤリングだけで、パールの髪飾りはNGのためご注意ください。

ヘアクリップ・バナナクリップ

ヘアクリップ

ヘアクリップやバナナクリップは、シンプルで光沢がないマットな質感なら、お葬式で髪を留める用途として使用しても問題なく、リボン型のバナナクリップも市販されています。

ただし、ラメやラインストーンや金具が付いたものを避け、複数のクリップを使用したり、お洒落目的や手抜きとみなされるようなヘアスタイルにならないように気をつけてください。

お葬式・葬儀で避けるべき女性の髪型

注意事項

お葬式で女性が避けるべきなのは、派手さや華やかさのある髪型です。結婚式やパーティー向けのようなお洒落な髪型は不向きであることをよく理解することが大切です。

長い髪のまま結ばないヘアスタイル

ロングヘア

どんなにサラサラの美しいストレートヘアや、ゆるふわの素敵なウェーブヘアでも、ロングヘアやセミロングヘアの方が長い髪を結ばずにそのままお葬式へ参列するのは厳禁です。

パーマやブロー、整髪料などによって乱れにくく整えた長髪でも、清潔感や清楚感に欠けるためお葬式には適さず、マナー違反になるためご注意ください。

ハーフアップ

ハーフアップ

ロングヘアやセミロングヘア、ミディアムヘアの方が耳の後ろのラインで上側の髪の毛だけをまとめるハーフアップは、お葬式で好ましくないため避けましょう。

ハーフアップはお辞儀などをしても顔まわりに髪がかかりにくく、簡単に整えられる手軽さもありますが、後ろ姿はロングヘアと似ており、カジュアルな印象を与えるためNGです。

ポニーテール・高い位置のお団子

ポニーテール

ポニーテールや高い位置でのお団子ヘアーはマナー違反です

お葬式で髪を束ねること自体には好感が持てる一方で、ポニーテールや高い位置でのお団子はカジュアルなスタイルに見えることから、タブーとされています。

夜会巻き・巻き髪

夜会巻き

夜会巻きや巻き髪などのカールスタイルは、結婚式やパーティーに馴染む華やかなヘアスタイル。ただし、お葬式の場では華美な印象を与えることになり、マナー違反となるため避けましょう

前述したように、お葬式ではお洒落を優先する必要はありません。
マナーを理解した常識ある振る舞い大切であり、シンプルで落ち着いたヘアスタイルこそが美しいとされています。

二つ結び・三つ編み・編み込み

編み込みヘア

可愛らしさを感じさせる二つ結びや三つ編み、編み込みも、お葬式では避けるべきヘアスタイルとされています。

小学校入学前までの幼児や、制服で参列する小学生・中学生・高校生くらいまでの子どもであれば、自然に見えることもありますが、大学生以上は控えましょう。

編み込みを取り入れた一つ結びやお団子ヘアもNGです。

お洒落に見えるアレンジは控えるという基本ルールを意識することが大切です。

外ハネ

外ハネ

お葬式では、外ハネのスタイルもふさわしくありません。ミディアムヘアやショートヘアの方は気をつけましょう。

毛先が肩について外ハネしやすい長さの場合は、真後ろで一つ結びにしましょう。前髪や耳脇あたりの毛先が結びにくければ、黒いヘアピンを利用しましょう。

後れ毛や遊び毛を出したまとめ髪

後れ毛・遊び毛

髪をまとめる際は、あえて後れ毛や遊び毛を出すようなスタイルは避けましょう。髪が乱れやすい場合は、少量の整髪料やヘアピンを使って整えることが大切です。

お葬式の髪型では、何よりも清潔感と清楚さが求められます。お洒落や遊び心、気の緩みを感じさせるような髪型は避けましょう。

髪の長さで選ぶ葬儀におすすめの女性のヘアスタイル

おすすめの髪型はシニヨンヘア

お葬式にふさわしい女性のヘアスタイルについて、髪の長さに応じたおすすめのスタイルをご紹介しますので、髪型選びの参考にしてみてください。

ロングヘア・セミロングヘア・ミディアムヘアの場合

ロングヘア

女性のロングヘアやセミロングヘア、ミディアムヘアの方に最適なヘアスタイルは、次のとおりです。

  • 一つ結び
  • 低い位置のお団子結び

一つ結び

一つ結び

肩にかかる長さの髪は、きちんと一つにまとめるのが基本のスタイルです。耳よりも低い位置で、真後ろにまとめるのがマナーとされています。

ヘアアクセサリーを使用すると女性らしさが引き立ちますが、黒いゴムだけでも問題ありません

前髪やサイドの髪が気になる場合は、黒いヘアピンを使って耳元で留めましょう

髪をまとめてすっきりした首元には、フォーマルなネックレスが映えるため、ホワイト・グレー・ブラックの一連のパール(真珠)ネックレスを合わせると、より上品な印象になります。

低い位置のお団子結び(ギブソンタック・シニヨン)

お団子結び

ロングヘアやセミロング、ミディアムヘアの方は、真後ろの低い位置でお団子結びすると良いでしょう。

お団子結びは、ギブソンタックやシニヨンとも呼ばれており、慎み深い印象を与えるため、和服の喪服にもふさわしくおすすめです。

パーマやクセ毛など、髪がまとまりにくい方は、両サイドをねじりながら一つにまとめると整えやすく、簡単にお団子結びをカバーできるアクセサリーもあります。

ショートヘア・ボブヘアの場合

ショートヘア

ショートヘアやボブヘアの方は、清潔にブラッシングしていればそのまま参列しても問題ありませんが、前髪が邪魔になる場合や毛先がまとまりにくい方は、次のように対処しましょう。

  • 耳かけ
  • 内巻き

耳かけ

耳かけヘア

お辞儀やお参りをした際に前髪やサイドの髪が顔にかかるヘアスタイルの方は、髪を耳にかけておくのがおすすめです。

耳かけをしてから、目立ちにくい黒いヘアピンで留めておくとしっかりと固定しやすく、髪が乱れにくいでしょう。

内巻き

内巻きヘア

ショートヘアやボブヘアの方でヘアアクセサリーを使用しない場合は、ブローをする際に内巻きに整えると良いでしょう。

内巻きヘアはやさしい印象を与えるため、喪服との愛称も良く、年齢を問わず女性におすすめです。

お葬式・葬儀の髪型でよくある質問

よくある質問

お葬式の髪型でよくある質問をご紹介しますので、気になる項目があればぜひ参考になさってください。

子ども(女の子)の髪型はどうしたらいい?

子どものヘアスタイル

高校生までの子どもは、喪服の代わりに学校や幼稚園の制服を着用するのが好ましく、髪型はお焼香やお辞儀で邪魔にならないよう、耳より下のラインで後ろで一つ結びしましょう。

慣れない髪型に子どもが嫌がる場合は、二つ結びや三つ編みなど、いつもどおりの髪型で参列しても問題ありません。

ただし、ヘアアクセサリーを使用する際は、華美な装飾や絵柄のない無地のもので、色は黒や濃紺を選びます。シュシュやカチューシャを利用する場合はできるだけシンプルなタイプを利用してください。

喪服が着物(和装)の場合のヘアスタイルは?

着物(和装)のヘアスタイル

喪服が着物の場合は、和装向けのウィッグやシニヨンキャップを利用するのがおすすめです。毛先が見えないようにお団子ヘアにまとめるのがポイントです。

なお、お葬式では喪主やその妻をはじめ、故人に近い方ほど和服や高価な喪服を着用するのがマナーのため、参列者の方が安易に和装を着用するのは控えましょう。

男性のロングヘアはどんなヘアスタイルがいい?

男性のロングヘアのヘアスタイル

ロングヘアの男性は、お葬式にあたって黒いゴムで一つ結びにするのが最良ですが、結ぶほど髪が長くない方は、整髪料を使って、オールバックやセンター分け、七三分けなどに整えましょう。

金髪や茶髪などカラーリングしている方は、黒髪にもどすスプレーなどを使って、しっかりと黒い髪色にするのがマナーです。

まとめ:お葬式・葬儀の髪型は4つのポイントがあり女性は長さで最適なヘアスタイルがある

葬儀の無料相談

お葬式の髪型について、押さえるべき4つのポイント、それぞれの髪の長さに最適なヘアスタイル、簡単にアレンジできるヘアアクセサリーをご紹介しましたが、まとめると次のとおりです。

  • お葬式の髪型は清潔感や清楚感が大切で、乱れにくい地味なヘアスタイルにする。
  • 髪色は黒や自然のままが基本で金髪や色付きのヘアカラーは避ける。整髪料は無香料タイプを選んで過剰に使用しないようにする。
  • 女性の髪はヘアアクセサリーで簡単にアレンジしやすく、光沢のないマットな質感のものであれば、黒いゴムやヘアピンをはじめ、シニヨンネット・シニヨンカバー、リボン、バレッタ、ヘアクリップ・バナナクリップなどを使用しても良い。
  • お葬式で女性が避けるべきなのは、長髪のまま結かないヘアスタイルやハーフアップ、ポニーテール・高い位置のお団子、夜会巻き・巻き髪・編み込み、二つ結び・三つ編み・編み込み、外ハネ、後れ毛や遊び毛を出したまとめ髪など、お洒落感のある髪型です。
  • お葬式では髪の長さによって最適な髪型があり、長い髪は一つ結びや低い位置のお団子結び、ショートヘアやボブヘアはそのままでも良いが、お辞儀で顔に髪がかかる場合は耳かけや内巻きにスタイリングすると良い。

お葬式に参列する際の髪型は、マナー違反にならないように注意が必要です。とくに北海道のお葬式では、親族の集合写真を撮影するケースもあり、先々まで思い出に残るため、マナー違反をしないよう気を付けましょう。

北のお葬式では、葬儀に関する疑問やお悩み一つひとつに対応しています。お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

葬祭ディレクター塩谷 未来

私は、『笑顔』で送る葬儀を心がけております。葬儀を、哀しい思い出として終わってほしくありません。大好きだった、大切だった人の最期は涙だけでなく、感謝の気持ちを伝え、『ありがとう、いってらっしゃい』という気持ちで送り出せる葬儀にしたいのです。
時には、私自身もご家族と同じように涙を流すこともあります。でも、その方と過ごしてきた日々には、明るく素敵な思い出も沢山あったのだと思います。その思い出を、最期こそ楽しくて笑いあった日々として思い出していただきたいのです。2日間という短い間ですが、最期のお別れを塩谷という担当者でよかったと思っていただける葬儀になるよう努めてまいります。

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