1-2.葬儀の種類・流れ

2023.03.31

お通夜とは?流れや服装、香典のマナーもご紹介

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こんにちは。北海道全域対応、札幌市の葬儀社「北のお葬式」の塩谷です。

お葬式で営まれるお通夜。

すでに参列経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、服装や香典のマナーに不安がある方も多いのではないでしょうか。


今回はお通夜を行う意味や、逝去されてからお通夜までの流れ、服装や髪型、香典、持ち物などのマナーについて詳しく解説します。


お通夜に遅れた場合の対処法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

献花ごしに見える祭壇

お通夜とは?行う意味や仮通夜と本通夜の違いも

まずは、そもそもお通夜とはどんなものなのか、お通夜を行う意味や「仮通夜」と「本通夜」との違い、日程の決め方などについてご紹介します。

お通夜とは

お通夜は、葬儀・告別式の前日の夜に行われる儀式のことです

「お通夜」という名称は、故人と関係が深い人たちが「夜通し」見守っていたことに由来するという説もあり、本来は一晩中行われていました。現在では2〜3時間ほどで終了する「半通夜」が主流となっています。

 

現在のお通夜は18時〜19時頃に始まり、僧呂による読経や参列者の焼香などの宗教儀礼を行うのが一般的です

通夜式終了後には「通夜振る舞い」と呼ばれる会食の場を設け、故人の思い出を語り合いながら最期の夜を過ごします

 

宿泊が可能な施設では、昔からの風習に習い線香やロウソクの火を灯し続ける「寝ずの番」を行うこともあります

現在では24時間灯るろうそくや12時間以上燃焼する渦巻き線香を利用して就寝することが多くなっています。

寝ずの番をする際のご遺族の役割や注意点などについては、「通夜における寝ずの番とは?泊まる人の役割や注意点について」もあわせてご覧ください。

お通夜を行う意味

なぜお通夜をするようになったのか、お通夜にどんな意味があるのかということには、いくつかの説があります。

仏教の教えでは、亡くなって冥土を旅する故人にとって唯一の食料となるの線香の煙だとされています。そのため線香の煙やロウソクの火を夜も絶やさないことを目的としてお通夜が行われていたという説があります。

 

また、医療が発達していなかった時代は死亡診断が難しく、亡くなったと思った方が実は生きていて意識を取り戻すこともそういった理由から、お通夜をすることで故人の様子を見守っていたという説あります。

 

昔のお通夜は現在のお通夜のように一般参列者が参列する儀式ではなく、ごく親しい身内だけで行われていたようです。

現在の日本でお通夜が行われる理由としては、日中に行われる葬儀告別式よりも参列しやすいことが挙げられます。

 

最後に故人とお別れをしたいという希望を広く叶えることが、現代においてお通夜を行う理由のひとつと言えるでしょう。

お通夜と葬儀、告別式の違いやそれぞれの内容、マナーなどについて、さらに詳しくは「通夜・葬儀・告別式の違い、内容やマナーなどを詳しく解説!」もあわせてご覧ください。

仮通夜と本通夜の違いについて

仮通夜は、故人が亡くなった日の夜に近しい親族が故人と過ごすことを指します。

仮通夜は故人と過ごすことを目的としているため行うべき儀式などはありませんが、中には僧侶に読経を依頼するご家庭もあるようです。

一般の方が参列する本通夜と違い、仮通夜には親族以外の会葬者が参加することはありません。

お通夜の日程はどう決める

お通夜は一般的に亡くなった翌日や翌々日に行れますが、利用を希望する葬儀会場の使用状況や、予約制の火葬場の空き状況を確認して日程を決めることになります。

 

代々帰依しているお寺(菩提寺)がある場合には、僧侶が来られる日程かどうかも確認する必要があります。

 

また、友引には葬儀を避ける風習があり、休業している火葬場も多いため、友引の前日に通夜を行うケースはまれであると言えるでしょう。

【ご遺族】逝去からお通夜までの流れ

ご家族が亡くなってからお通夜まで、ご遺族はどのような流れで動けばいいのか不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

 

逝去されてからお通夜の準備通夜式終了後までの流れご紹介します。

STEP 1.ご遺体の搬送と安置 

ご家族が逝去されたら、ご遺体を搬送しなくてはいけません。

葬儀社が決まっていれば、自宅や葬儀社の霊安室など安置場所への搬送と葬儀を依頼しましょう。

STEP 2.死亡診断書の発行・提出

ご臨終の際に立ち会った医師などに「死亡診断書」を発行してもらいます。

死亡診断書は市役所などに「死亡届」と一緒に提出しますが、葬儀社が代行してくれることもあるため、葬儀内容の打ち合わせなどの際に確認しましょう。

STEP 3.ご遺体の安置

安置場所にご遺体を安置します。ご自宅に安置する場合、敷布団かベッドを用意する必要があります。菩提寺がある場合、安置後に連絡を入れお勤めをお願いしましょう。

STEP 4. 葬儀内容の打ち合わせ

葬儀社と葬儀内容の打ち合わせを行います。打ち合わせ時には、葬儀の形式・規模・場所、お通夜や葬儀の日程、喪主などを決めていきます。

STEP 5.自宅にて湯灌・納棺

湯灌(ゆかん)・納棺は故人の身支度を整え、旅立ちの準備をする儀式です。

湯灌では、アルコール綿や湯船を使ってご遺体を清めた後、着替えや死化粧を行います。自宅で湯灌を行うことが難しければ、葬儀会場で行う場合もあります。

湯灌後、故人を棺に納める納棺の儀を行います。

STEP 6.自宅出発、お通夜の準備

お通夜の開式時間に合わせて、ご遺体を搬送車に乗せて葬儀会場に移動します。

北のお葬式では、ご家族が搬送に同乗して、一緒に移動していただけます

式場到着後は棺を安置し、供花や供物の並び順を整えるなど、通夜に向けて準備します。

菩提寺が来てくださる場合は到着次第ご挨拶をしましょう。

STEP 7お通夜の受付開始

一般的にお通夜は17時~19時ごろに始まることが多く、一般参列者に対しては開式30分前から受付を開始します。

喪主や遺族は通夜式の準備を行う必要があるため、受付が始まる1時間〜2時間前までには会場に到着しておきましょう

その他の親族は一般参列者よりも早めの開式1時間前までには会場に到着するようにしま

ちなみに新型コロナウイルスの影響により、随時焼香で式前に弔問を行うこともあります

STEP 8.通夜開式

ご遺族は開式時間が近づいてきたら祭壇に一番近い席に着席します。

通夜式では僧侶による読経、焼香などを行い、故人の冥福を祈ります。

ご遺族は開式後の焼香を最初に行い、その後は一般参列者が焼香する際の礼に応じて着席したまま礼を返します。

開式から1時間〜1時間半ほどで閉式となります。

STEP 9.通夜振る舞い

通夜終了後には通夜振る舞いと呼ばれる会食が行われます。

通夜振る舞いに参加する参列者は地域によって異なり、北のお葬式対応エリアである北海道では親族のみが参加することが一般的です。

本州の通夜振舞いは一般会葬者も参加することが多く、一般会葬者の通夜振る舞いが終わるころに遺族の通夜振る舞いが始まります。

(※新型コロナウイルスの影響により、一般会葬者は参加しないこともあります。)

ちなみに近年、北のお葬式対応エリアの北海道では、通夜式後に親族で食事をすることが多くなっています

通夜式前に食事をとり、通夜式終了後に通夜振る舞いを行う場合もあります。

半通夜に親族が参列する場合の所要時間は、通夜準備から通夜振る舞い終了まで5時間〜6時間が一般的です。

【参列者】お通夜の参列基準やマナーとは?

祭壇から見た手を合わせる喪服を来た女性

一般参列者の目線からお通夜の参列基準やマナーなどについてご紹介します。

お通夜への参列基準

お通夜はもともと、遺族や親友など、故人と親しかった人が夜通し故人を見守り、別れを惜しむ儀式でした。

そのため特に親しい間柄ではない人がお通夜に参列することはなく、葬儀告別式に参列することが一般的でした。

ですが近年では、日中行われる葬儀・告別式よりも夕方以降に行われるお通夜の方が参列しやすいこともあり、遺族や親友でなくてもお通夜に参列することが多くなっています

このように、お通夜に参列するか告別式に参列するかを判断する際には、故人との関係性を考慮するよりも、自身の参列しやすい方を選ぶという人が多くなっているのが現状です。

お通夜に参列するときの流れや所要時間

友人、知人、仕事関係者などのお通夜に参列するときには、受付開始時間を目安として到着するように向かいましょう。

開式時間ギリギリに到着することは避けた方が良いですが、遅れることが心配だからと到着時間が早すぎても準備が整っていない場合があります早すぎず、遅すぎない時間に到着するよう心がけると良いでしょう。

 

受付が済んだら式場内で着席し、開式を待ちます。参列人数にもよりますが、通夜式の所要時間は1時間~1時間半ほどです例えば18時開始の通夜式はだいたい19時から19時半に終了します。

 

式終了後には通夜振る舞いと呼ばれる会食が行われ、所要時間は1時間〜2時間程度です通夜振る舞いに参加する参列者は地域によって異なります。

北海道の中でも風習が異なり、函館方面では多くの場合、一般会葬者も一緒にビールを飲んだり乾物をつまんだりして故人との別れを惜しみます。

 

その後一般会葬者は帰宅し、親族のみであらためて通夜振いが行われます一方、札幌ではそのような習慣は見られず、一般会葬者は通夜後そのまま帰宅し、親族のみで通夜振る舞いを行います。

 

一般参列者の場合は通夜振る舞いに参加する場合としない場合で所要時間が異なります

通夜式のみ参列した場合で1時間30分〜2時間程度、通夜振る舞いに参加した場合はこれに30分から1時間程度が加わり、合計2時間〜3時間程度となります。

服装マナー

ご遺族や故人と親しかった方だけでお通夜を行っていた時代は、お通夜では喪服を着用していませんでした

しかし一般参列者がお通夜に参列するようになった現在では、ご遺族も参列者も喪服を着用することが通例となっています。

 

男性と女性それぞれのお通夜での服装マナーについてご説明します。

男性服装マナー

喪服(ブラックフォーマル)、柄が入っていない白無地のシャツ、黒無地のネクタイ、黒無地の靴下を着用します。靴は飾りや光沢のないものを選びます。

ブラックフォーマルは冠婚葬祭に適した黒の衣服です。一般的なブラックスーツよりも黒色が深く、生地も上質です。

女性服装マナー

男性と同様に喪服(ブラックフォーマル)を着用しましょう。肌の露出が少ないデザインを選び、インナーも襟元が開いているものは避けます。

ストッキングは黒、靴は光沢や装飾のない黒のパンプスを履きます。ヒールの高さは3cmから5cm程度とし、低過ぎたり高過ぎたりするヒールは避けましょう。

サンダルやバックストラップの靴はカジュアルな印象となるためNGです。

 

アクセサリーは、ダイヤなどの装飾がない結婚指輪、真珠の一連ネックレス程度とするのが一般的です

 

ネイルは透明やベージュ系などの目立たないものは可、ラメやラインストーンなどが施された派手なネイルは避けましょう落とすのが難しければお葬式用の手袋をして参列するという方法もあるので、日常的にネイルをしている方は用意しておくと良いでしょう。

髪型のマナー

お辞儀をした時に髪が顔にかかる場合は、耳より低い位置で一つにまとめたり、ピンで留めたりして、顔にかからないスタイルにします。ヘアゴムやヘアピンは黒で装飾や光沢のないものを選びましょう。

男性も女性も、髪色は黒か濃い茶色が望ましいでしょう。明るすぎる髪色はマナー違反となるため、ヘアカラースプレーなどを使って暗い色に変えることをおすすめします。

香典マナーや金額の目安

参列する葬儀の宗教、宗派がわかる場合は、それに適した表書きの香典袋を準備します。わからなければすべての宗教、宗派で使える表書き「御香料」を用いると良いでしょう。

表書きの下には参列者の氏名をフルネームで記入します。記入欄があれば金額、住所、氏名を記入し、記入欄が無ければ中袋の表面に金額、裏面に住所と氏名を記入します。

 

香典としてお渡しするお札に新札を用いてはいけないというマナーがありますが、よれよれのお札やボロボロのお札を用いるのも避けしょう。

 

香典は、袱紗(ふくさ)に包んで持参します。葬儀などの弔事では黒・紺・グレーなど寒色系の袱紗を使います。紫の袱紗は弔事でも慶事でも使えるので、ひとつ持っておくとシーンを選ばずに使用できます。

 

北のお葬式対応エリアである北海道の葬儀における香典の相場は下記の通りとなります。

  • 一般参列(友人・知人・職場の同僚など)の方:5,000円
  • 親戚:10,000円~30,000円
  • 兄弟:30,000円~50,000円
  • 祖父母:10,000円~30,000円
  • 両親:30,000円~100,000円

持ち物マナー

お通夜に持っていくべきものにもマナーがあります。その場にふさわしい持ち物をチェックしておきましょう。

香典と袱紗

お葬式の時に忘れてはいけないのが香典です。前述の通り、香典は香典袋に入れ、袱紗に包んで持参します。

数珠(仏教式の場合)

数珠は仏教の葬儀で、念仏を数えるための仏具です。基本的に個人の持ち物とされるので、家族や友人同士で数珠の貸し借りはNGです。

バッグ

男性はバッグを持参しない方も多くいますが、持参する場合は、黒色のセカンドバッグなど小さめのものが適しています。光沢や装飾がないもの、殺生を連想させる革製ではないものを選びましょう。

女性の場合、光沢のない、黒い布製のハンドバッグが一般的です。金具や飾りがついているものや、殺生を連想させる革製はNGです。

荷物が多い場合はサブバッグを持つと良いでしょう。

ハンカチ

黒か白の無地のハンカチを持ちましょう。色柄物はNGです。控えめなレースや同色の刺繍程度であれば許容されることが多いです

黒や紺色、グレーなど地味な色の傘を使うようにしましょう。ビニール傘も使用可能です。

お通夜の開式時間に間に合わない場合の対処法

お通夜は故人が亡くなった翌日に行われることも多く、どうしても急な連絡になるという性質上、遅刻してしまう人がいることは仕方ないという側面もあります

しかし、できるだけ余裕をもって行動し、交通障害など何かしらのトラブルが起こった場合でも間に合うように会場へ向かうのが望ましいでしょう。

やむを得ず遅刻してしまった場合は葬儀場の係員に声をかけ、指示にしたがって入室しま


通夜が終わるまでに到着できないようであれば無理に弔問するのは控えましょう。

後日遺族にお詫びを伝えるとともに、自宅弔問が可能かどうか確認した上で、改めてご自宅にうかがうと良いですね



香典は、多少の遅刻で受付が残っていればそこでお渡ししましょう。

受付が片付けられてしまっている場合、喪主や遺族の方へ直接手渡しできるタイミングがなければ当日お渡しするのは諦めましょう。

 

他の親族の方に香典を預けてしまうとトラブルの元になりかねませんので、後日自宅弔問の際にお渡しするか、お詫びのお手紙と共に現金書留で送るようにしましょう。

遅刻をしてしまった喪主やご遺族にお詫びしたいと思うかもしれませんが、葬儀当日の喪主やご遺族はとても忙しくしています。

そのためお話をするタイミングがければ無理をしてまでお詫びをする必要はありません。法要など後日お会いした時にお伝えするようにしましょう。

まとめ

故人と関係が深い人たちが「夜通し」見守っていたことからその名がついたという説があるように、もともと一晩中行われていた「お通夜」。

現在では2〜3時間ほどで終了する「半通夜」が主流となっています。「仮通夜」と「本通夜」の違いや日程の決め方についてもチェックしておきましょう。

ご家族が逝去されたら、ご遺体を搬送・安置して医師に死亡診断書を発行してもらいます。

通夜式の前に湯灌・納棺をしたら、葬儀会場でお通夜式や通夜振る舞いを行います。その後告別式の打ち合わせなどに進みます。


半通夜に親族が参列する場合の所要時間は、通夜準備から通夜振る舞い終了まで5時間〜6時間が一般的です。

一般参列者の場合は通夜振る舞いに参加する場合としない場合で異なりますが、1時間30分〜3時間程度となります。

お通夜では遺族、参列者ともに喪服を着用することが一般的です

服装や髪型、香典や持ち物のマナーを守って参列しましょう。

 

参列者の方で、お通夜の開式時間に間に合わない場合は葬儀場の係員に声をかけ、指示にしたがって入室します。

終了時間までに到着できない場合は無理に弔問するのは控えましょう。

 

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この記事を書いた人

葬祭ディレクター塩谷 未来

私は、『笑顔』で送る葬儀を心がけております。葬儀を、哀しい思い出として終わってほしくありません。大好きだった、大切だった人の最期は涙だけでなく、感謝の気持ちを伝え、『ありがとう、いってらっしゃい』という気持ちで送り出せる葬儀にしたいのです。
時には、私自身もご家族と同じように涙を流すこともあります。でも、その方と過ごしてきた日々には、明るく素敵な思い出も沢山あったのだと思います。その思い出を、最期こそ楽しくて笑いあった日々として思い出していただきたいのです。2日間という短い間ですが、最期のお別れを塩谷という担当者でよかったと思っていただける葬儀になるよう努めてまいります。

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