こんにちは。
北海道全域対応、札幌市の葬儀会社「北のお葬式」です。
今回は仏教の宗派の一つである浄土宗のお葬式のお話です。
「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えることで極楽浄土へ行くことができるという教えの浄土宗。
浄土宗のお葬式の特徴や流れ、浄土宗独自の作法などについてご紹介します。
北のお葬式ブログ
マナーやご作法
浄土宗の葬式の特徴。流れやマナーは一般的な葬儀と違う?

浄土宗のお葬式は「南無阿弥陀仏」で極楽浄土へ導く
浄土宗は平安時代に法然上人(ほうねん しょうにん)によって開かれた仏教宗派の一つです。
「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」の念仏を唱えることで阿弥陀仏(阿弥陀如来・あみだにょらい)の救いを得ることができ、厳しい修行を経なくても誰でも極楽浄土へ往生できるという「他力本願」の教えで、広く庶民にも広まりました。
現在はさらにそこから本派である鎮西派、白旗派、西山浄土宗、西山禅林寺派、西山深草派の5派に分かれています。
浄土宗の葬儀では、参列者が僧侶と一緒に故人のために念仏を唱える「念仏一会(ねんぶついちえ)」が特徴的です。
また、葬儀の際には祭壇の中央に「南無阿弥陀仏」もしくは阿弥陀仏の掛け軸を掲げます。
浄土宗では自宅の仏壇にも掛け軸が掲げられることがあります。
浄土宗の一般的な葬式の流れ
浄土宗は禅宗に含まれる宗派です。
禅宗の葬儀では故人が正式に仏の弟子となるための「授戒」と、仏の世界に導くための「引導」という儀式があることも特徴です。
お葬式は「序分(じょぶん)」「正宗分(しょうしゅうぶん)」「流通分(るつうぶん)」の3部構成となっており、そこに「授戒」と「引導」の儀式が加わります。
浄土宗の葬儀の流れ
1)授戒の儀式
授戒を受け、故人が仏の弟子となるための儀式です。
生前に授戒を受けている場合は省略されます。
■奉請(ぶじょう)
仏の入場を願います。
■懴悔(さんげ)
仏に対して生前の罪を懺悔します。
■剃度作法、十念
頭を剃る仕草をし、十念を唱えます。
■三帰三竟(さんきさんきょう)
仏法僧に帰依(きえ)することを故人に伝えます。
■授与戒名
■開経偈(かいきょうげ)、誦経(ずきょう)、発願文(ほつがんもん)、摂益文(しょうやくもん)
偈文(げもん)やお経を読み、仏の教えを説きます。
■念仏一会(ねんぶついちえ)
僧侶と一緒に参列者全員で念仏を唱えます。
■回向(えこう)
念仏によって全ての者が極楽浄土へ行けるように願います。
2)序分(じょぶん)
堂内に仏をお迎えするための儀式です。
■入堂
正式には鐘や太鼓を鳴らしながら入堂します。
■香偈(こうげ)
香を炊いて仏の降臨を願います。
■三宝礼(さんぽうらい)
経典内の教えを説きつつ、仏・法・僧に礼をします。
■奉請(ぶじょう)、懺悔偈(さんげげ)
3)正宗分(しょうしゅうぶん)
引導の儀式を含む、葬儀の中心的な部分です。
■作梵(さぼん)
梵語の「四智讃(しちさん)」を唱えます。
■合鈸(がっぱち)
鈸(はち)を鳴らします。
■念誦(ねんじゅ)
僧侶がお経を唱えて仏に対して祈ります。
■下炬引導(あこいんどう)
導師が十念を授け引導を渡します。
■開経偈(かいきょうげ)、誦経(ずきょう)
■焼香
■摂益文(しょうやくもん)、念仏一会(ねんぶついちえ)、回向(えこう)
4)流通分(るつうぶん)
法要を無事に終えたことを感謝して、仏と故人を送り出す儀式です。
■総願偈(そうがんげ)、三身礼(さんじんらい)
偈文を唱え、阿弥陀仏への帰依を誓います。
■送仏偈(そうぶつげ)
仏と故人の浄土へ送り出します。
■退堂
浄土宗の葬式独自の作法や儀式など
浄土宗独自の作法や儀式についてご紹介します。
念仏一会(ねんぶついちえ)
故人の代わりに参列者が僧侶と一緒に念仏を唱えることで、故人が仏の助けを得る手助けをするという意味を持ちます。
「南無阿弥陀仏」を10回以上、一定時間唱えます。
念仏を唱える参列者と仏の縁を結ぶという意味も持っています。
「南無阿弥陀仏」は短く唱えやすい念仏なので、ぜひ一緒に唱えてみましょう。
下炬引導(あこいんどう)
僧侶が二本のたいまつ(実際には線香か紙などで模したものが使われます)を取り上げ、一本を捨て、残った方で円を描き下炬の偈(あこのげ)を読んでから残った一本も捨てます。
故人が現世と決別して仏門に入り、極楽浄土へ行くための「引導」を渡す儀式です。
確認しておきたい浄土宗の葬式マナー
浄土宗の葬儀へ参列する際のマナーを確認しておきましょう!
服装マナーは一般的な葬儀と同じです
葬儀に参加するための服装は浄土宗だからと言って特別なルールはありません。
一般的な仏式の葬儀と同様、喪服を着用して参列するようにしましょう。
仏式の葬儀に参列する際の服装に関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
喪服がない時の葬式参列の対処法と身だしなみの注意点
浄土宗の正式数珠
浄土宗の正式数珠は、手にかける程度の大きさの輪が2連になっている独特の形をしています。
珠の数は108個ではなく、決められた形式で珠数に沿って数えていくと、男性用の数珠では32,400回、女性用の数珠では64,800回念仏を唱えられるようになっています。
浄土宗では「南無阿弥陀仏」の念仏を男性は3万回、女性は6万回唱えると極楽浄土へ行けるとされていることから、男性用の数珠を「三万浄土」、女性用を「六万浄土」と言います。
合掌時には親指に2つの輪をかけて体側に垂らし、手のひらでは挟みません。
浄土宗には焼香の回数に決まりはありません
浄土宗の焼香では、つまんだ抹香(まっこう)を額に押しいただいてから香炉にくべます。
押しいただく回数やくべる回数に決まりは特にありません。
地域やお寺によっても異なる場合があるので、気になる方は僧侶へ聞いてみると良いでしょう。
まとめ
厳しい修行などを必要とせず「南無阿弥陀仏」を唱えることで極楽浄土へ往生できる浄土宗には厳しい戒律や決まり事もそう多くはありません。
浄土宗だからと構えていなくても、一般的な仏式葬儀のマナーの知識があれば問題ありません。
念仏も短い言葉で唱えやすいため、浄土宗のお葬式に参列した際には「念仏一会」でぜひ一緒に念仏を唱えてみてはいかがでしょうか。
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