1-2.葬儀の種類・流れ

2018.09.07

創価学会での葬儀「友人葬」の特徴やマナーについて

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日本の葬儀の大多数は仏教の作法に沿って行われますが、仏教以外の宗教を信仰している家ではそれぞれの宗教のしきたりに合わせた葬儀を執り行います。

今回はその中でも創価学会の葬儀「友人葬」についてのお話。

友人葬の特徴や一般的な葬儀と違う部分、葬儀の流れやマナーについてご紹介します。

創価学会の葬儀「友人葬」の特徴とは

創価学会とは日本発祥の宗教で、日蓮正宗の教えの一部を取り入れ1930年に設立、1952年に宗教法人となりました。

日本では現在約827万世帯の信者がいます。

「生命の尊厳」確立に基づく「万人の幸福」と「世界の平和実現」を目指している宗教です。

創価学会の葬儀は「友人葬」と呼ばれ、遺族や親族に加えて創価学会でつながりのある方も参列します。

友人葬の大きな特徴は葬儀に僧侶を呼ばないことです。

僧侶を呼ばないので、僧侶による読経や戒名、お寺にお渡しするお布施などもありません。

葬儀の進行は創価学会員である「導師」が行い、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」の題目を遺族や親族、参列者全員で唱えます。

また、葬儀で使われる祭壇にも特徴があります。

一般的な仏教葬儀では白木祭壇が用いられるのに対し、友人葬では「しきみ」という植物を飾った「しきみ祭壇」が主体でしたが、近年では菊や洋花に「しきみ」を加えた祭壇が一般的になっています。

創価学会の葬儀の流れ

創価学会の葬儀の流れをご紹介します。

大まかな流れとしては仏式の葬儀と、そう違いはありません。

(1)開式の辞

司会者が葬儀の開始を告げます。

(2)読経

導師が中心となって読経を行いますが、友人葬では基本的に参列者全員でお経・お題目を唱えます。

法華経の方便品(ぼうべんぽん)、寿量品(じゅりょうぼん)の経文を2回読み、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」のお題目を唱えます。

(3)焼香

読経中に、導師、副導師、遺族、親族、一般参列者の順に焼香を行います。

創価学会での焼香は基本は3回ですが、参加人数がたくさんいる場合は心を込めて1回としても問題ありません。

(4)御祈祷文、お題目三唱

導師が追善供養を祈る祈祷文を読み上げ、鈴を鳴らします。

その後、鈴の音を合図に参列者全員で「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」のお題目を3回唱えます。

(5)導師挨拶

故人への追悼文や弔電を紹介、導師の挨拶を行います。

(6)喪主挨拶

喪主が謝辞を述べます。

(7)お題目三唱


導師が鳴らす鈴の音に合わせて参列者全員でお題目を3回唱えます。

(8)閉式の辞、出棺

司会者が閉式の案内を行い葬儀・告別式は終了します。

その後唱題の中、棺に「しきみ」などを納めお別れの儀式、出棺となります。

創価学会の葬儀で気を付けたいマナー

創価学会の葬儀「友人葬」では、一般的な仏教宗派と異なるマナーもあります。

知らないうちにマナー違反をしてしまわないように注意点を確認しておきましょう。

持ち物や服装は一般的な葬儀に準じる

友人葬に参列する際に必要な持ち物や服装は、一般的な仏教葬に参列する時と同じで大丈夫です。

遺族は正式喪服か略式喪服、親族や一般参列者は略式喪服を身に付けるようにしましょう。

数珠に関しては創価学会独自の数珠がありますが、自分の宗派で用意している数珠を持参して問題ありません。

香典は仏式の香典袋で用意

友人葬では「儀礼的な意味での香典は持参しなくても良い」と言われることがあります。

しかし、北海道や札幌近郊では友人葬だとしても完全に香典のやり取りがない葬儀はほぼありません。

仏式の香典袋で通常通りに香典を用意し、持参することをおすすめします。

創価学会の供花はしきみか白い生花

創価学会の葬儀で用いられる供花は「しきみ」という植物か白い生花が基本となっています。

ただし近年はそこまで厳密ではなく、故人の好きだった花を供え、祭壇を明るい色で飾ることも増えています。

創価学会の葬儀に供花を贈りたい場合は、遺族や葬儀会社へ確認を取ってから送るようにしましょう。

ご本尊の写真を撮ってはいけません

創価学会ではご本尊をとても大切に扱っています。

葬儀の中では起こりえないことですが、ご本尊を素手で触ったり写真に撮ったりすることは絶対にNG。

葬儀会場で集合写真を撮るときにはご本尊が入っている厨子(ずし)の扉を閉じて行います。

デジカメやスマートフォンで写真を撮る際にも、カメラのレンズがご本尊の方を向かないように配慮しましょう。

まとめ

日蓮正宗の教えの一部を取り入れ、日本で開かれた宗教である創価学会。

創価学会の葬儀は「友人葬」といい、僧侶を呼ばずに学会員である導師が進行役を務め、経典や題目は参列者全員で唱えるのが大きな特徴です。

僧侶を呼ばないので、僧侶による読経や戒名、僧侶へのお布施もありません。

葬儀の大まかな流れは仏式葬儀に近しく、全員での読経、唱題中に焼香を行い、その後追悼文や弔電が読み上げられます。

服装や焼香、香典などのマナーも仏式葬儀に準じます。

また、創価学会ではご本尊をとても大切に扱っています。

会場で写真を撮るときは本尊へレンズを向けないように配慮しましょう。

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この記事を書いた人

葬祭ディレクター塩谷 未来

私は、『笑顔』で送る葬儀を心がけております。葬儀を、哀しい思い出として終わってほしくありません。大好きだった、大切だった人の最期は涙だけでなく、感謝の気持ちを伝え、『ありがとう、いってらっしゃい』という気持ちで送り出せる葬儀にしたいのです。
時には、私自身もご家族と同じように涙を流すこともあります。でも、その方と過ごしてきた日々には、明るく素敵な思い出も沢山あったのだと思います。その思い出を、最期こそ楽しくて笑いあった日々として思い出していただきたいのです。2日間という短い間ですが、最期のお別れを塩谷という担当者でよかったと思っていただける葬儀になるよう努めてまいります。

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