1-2.葬儀の種類・流れ

2018.07.20

法相宗はお葬式を行わない?葬儀を行いたい場合は?

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今回は仏教宗派の中でも少し特殊な「法相宗(ほっそうしゅう)」についてのお話。

法相宗は宗教儀礼としての葬儀を行わないということはご存知でしょうか。

一般的な仏教宗派と少し趣の違う法相宗の歴史や成り立ち、大きな特徴でもある葬儀を行わない理由などについてご紹介します。

また、法相宗の方で葬儀を行いたい方も大丈夫!法相宗の方が葬儀を行う方法についてもお伝えしますね。

奈良仏教系の法相宗(ほっそうしゅう)とは

法相宗は奈良時代に誕生したと言われる奈良仏教系宗派の一つ。

唯識宗(ゆいしきしゅう)、応理円実宗(おうりえんじつしゅう)、慈恩宗(じおんしゅう)と呼ばれることもあり、奈良県の興福寺と薬師寺を総本山としています。

元々は中国で生まれた大乗仏教宗派の中の一つで、聖徳太子が唐へ送った遣唐使が日本へ伝え、広まったとされています。

奈良時代に日本へ伝わった奈良仏教系の教えは、三論宗(さんろんしゅう)・成実宗(じょうじゅつしゅう)・倶舎宗(くしゃしゅう)・法相宗(ほっそうしゅう)・華厳宗(けごんしゅう)・律宗(りっしゅう)の6つに分かれ、南都六宗とも呼ばれています。

その中で現在の日本に残っているのは法相宗、華厳宗、律宗の3つです。

法相宗を含む南都六宗は、国家鎮静を目的に仏教を学問として研究したのが始まりで、法相宗では「唯識論(ゆいしきろん)」という教えを説いています。

唯識とは、「ただ(唯)、識(心と五感)だけが世界に存在する」という意味で、この世にある全ての迷いや煩悩は心(=自分自身)が作り出したものであるという考え方です。

長い年月をかけて座禅や読経などの様々な修行を行い、唯識の思想を突き詰めることで悟りを開くことができると考えられています。

法相宗はお葬式を行わないの?

法相宗の最大の特徴は、お葬式などの宗教儀礼を行わないということです。

法相宗のほかにも華厳宗や律宗も同じなのですが、南都六宗はそもそも「学問」としての側面が強い宗派であるという背景があります。

そのため現在一般的に信仰されている仏教宗派とは少し異なり、布教や信仰を目的とした宗教儀礼は行わないのです。

また、江戸幕府が政策として始めた「檀家制度」が生まれる以前の宗派のため、お寺も檀家を持っていません。

それぞれの信者も「菩提寺」にあたるお寺を特に持っていないことになります。

法相宗の方がお葬式を行いたい場合はどうする?お墓は?

宗教儀礼としてのお葬式を行っていない法相宗ですが、法相宗の信者の方でも大切な方を亡くした時に「お葬式をして故人を見送りたい」というお気持ちになるのはごもっともだと思います。

法相宗は葬儀を行うこと自体を禁じているわけではありません。

法相宗の方で葬儀を行いたい場合は、浄土宗など他の宗派のお寺へ依頼をしてお葬式を上げてもらったり、葬儀会社などへ依頼をして無宗教形式での葬儀を行うことになります。

他の宗派のお寺へ葬儀を依頼する場合、葬儀の流れやしきたりは葬儀を行うお寺の宗派のしきたりにならって行います。

遺骨を埋葬するお墓についても同様に、葬儀を行ったお寺の墓地や宗派を問わない霊園などに埋葬することになります。

他の宗派のお寺に葬儀や埋葬、その後の法要などをお願いする場合は、必ず事前に法相宗であることもお伝えした上でご相談するようにしましょう。

まとめ

奈良時代に日本に伝わった奈良仏教系の宗派である法相宗。

この世の中にある悩みや煩悩の全ては自分自身の心が作り出したもので、修行に励むことで悟りを開くことができるという「唯識論」の教えを説いています。

学問としての側面が強い宗派で、信仰や布教を目的とした宗教儀礼を行わないという大きな特徴があります。

つまり、法相宗としての葬儀が存在しないということです。

とはいえ、法相宗は葬儀を行うこと自体を禁止しているわけではありません。

法相宗の方が葬儀を行いたい場合、浄土宗など他の宗派のお寺に依頼をし、その宗派の作法や習わしで葬儀を行うことになります。

他の宗派のお寺へ葬儀をお願いする場合は、法相宗であることをお伝えしたうえで相談するようにしましょう。

お墓に埋葬をしたい場合も同じで、葬儀を行ったお寺の墓地への埋葬をお願いするか、宗派を問わない霊園などへ埋葬することができます。

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この記事を書いた人

葬祭ディレクター塩谷 未来

私は、『笑顔』で送る葬儀を心がけております。葬儀を、哀しい思い出として終わってほしくありません。大好きだった、大切だった人の最期は涙だけでなく、感謝の気持ちを伝え、『ありがとう、いってらっしゃい』という気持ちで送り出せる葬儀にしたいのです。
時には、私自身もご家族と同じように涙を流すこともあります。でも、その方と過ごしてきた日々には、明るく素敵な思い出も沢山あったのだと思います。その思い出を、最期こそ楽しくて笑いあった日々として思い出していただきたいのです。2日間という短い間ですが、最期のお別れを塩谷という担当者でよかったと思っていただける葬儀になるよう努めてまいります。

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